投資一任契約とは何か

7分で分かる投資一任契約の全体像

投資顧問が提供する投資一任契約。この契約の中身がどうなっているのかはあまり知られておりません。

特に投資顧問が提供する一任契約を結べばどの程度利益が見込め、投資顧問の他の提供プランと何が違うのかについてを正確に把握しているのは投資顧問業界の経験者くらい。

仮にあなたの周りの投資顧問業界の経験者がいれば一任契約の実態について気軽に聞けますが、そんな都合の良い話はなかなかないはずです。

そこでこのページでは投資顧問業界で契約社員として1年半程勤務したことがある管理人が、投資顧問会社が提供する投資一任契約の実態についてまとめてみました。

投資一任契約って何なの?

「投資一任契約」の中身を考えるためにも「一任」という単語の意味をきちんと把握することは欠かせません。

この「一任」という単語は、「全て任せる」とか「信じて依頼する」という意味を指す言葉です。それから派生し、投資顧問が提供する「投資一任契約」というのは投資関連の全業務工程の中の全てまたは一部を投資顧問に任せる契約になります。

投資を任せるとは?

この「投資に関する全工程を任せる」ことが何を指すのかについて考えるためにも、投資活動における全工程をまとめてみました。

  • 幅広い商品の分析を行う
  • 投資先候補をリスト化する
  • 投資商品を決定する
  • 購入する数量を決める
  • 売却タイミングを決める

この全工程を端的に言えば、「投資商品の分析」、「投資先の選定」、「投資先及び投資金額の判断」、「売買の執行」の4つになります。

つまり、この4つの行為の全てまたは一部を任せるのが投資一任契約なのです。

契約方法と契約料金

なんとなく投資一任契約がどんなものか分かったと思います。

そこで次に投資一任契約を投資顧問と結ぶ際に求められる費用の目安と契約を結ぶ際の手順についてご紹介します。

所要費用は各社ばらばら

まずはじめの費用に関しては実は相場はあってないようなものです。

なぜなら各投資顧問で提供している料金プラン自体が異なるからです。現に成果連動型の料金制度を採用している会社もあれば、成果に限らず固定の運用料金を取る会社もあるからです。

この前提があっての話ですが、よくあるケースは投資した金額の中から実質2%~5%程度が抜かれるケース。

例えば3000万円分の投資を任せる場合、2%の会社なら60万円ですし、5%の会社なら150万円。

ちなみに契約を結ぶ際の最低投資額も各社で異なります。

一般的な契約方法

契約方法は非常にシンプルでして、投資一任契約を提供している投資顧問会社に足を運び、書面で契約を締結することです。

この契約書の中には投資顧問側に付与する権限の範囲や、一任する投資の規模などが原則として記載されます。

ちなみに投資顧問と投資一任契約を結ぶ際は原則として「書面合意が必須」です。つまり、ネット上で簡単でワンクリックで申し込めるわけではないのです。

この書面での合意が必要、という点は先ほど紹介した「一任契約の相場料金」と同様に押さえておく必要があります。

どんな人に向いているのか?

ここまで投資一任契約がどんなものかについて見てきましたが、この投資一任契約と相性が良い人についてはご紹介しませんでした。

そこでここでは投資顧問が提供する投資一任契約と相性が良い個人投資家の主なタイプをまとめてみました。

  1. 自分で投資に取り組む気がない
  2. まとまった資産がある
  3. 外部機関に投資を任せたい

①と③はややかぶりますが、この3つの条件からいえることは投資顧問と相性が良い個人投資家というのは、投資行為全般を任せたい準富裕層以上の個人投資家になります。

まず前者の「投資全般を任せたい」というのは異論の余地がないと思います。

投資一任契約は基本的には自分で投資商品の選定や売買判断をしない以上、第3者に投資自体を任せたい人向けの契約になります。

そして後者の「準富裕層以上」というのは、投資一任契約利用時の契約金から準富裕層以下では利用が厳しいことから結論づけられます。

現に「投資一任契約」を提供する投資顧問会社は契約締結時の最低金額を数百万円以上に設定しているので、まとまった資金がないと完全にお払い箱です。

しかもこの数百万円というのは緩い会社のケースであり、「投資顧問の中によれば1億円以下はお断り」、なんて会社もあります。

つまり、これだけの資金を用意することが求められるので、ある程度の資金を保有していない人では投資一任契約を結ぶことができないのです。

一任契約を結ぶ際の注意点

次にこれまで取り上げたような特徴を持つ投資一任契約を結ぶ際に気を配りたい3つの注意点をまとめてみました。

  1. 巨額の損失リスクがある
  2. クーリングオフの対象外
  3. 無免許業者と関わる恐れがある

この3つの詳細については上から順番に簡単にご紹介します。

巨額の損失リスクがある

まず1つ目の投資一任契約の注意点は巨額の損失リスクがゼロではないことです。

これは先ほどの繰り返しになりますが、投資一任契約は投資判断から決済まで投資顧問に任せることになります。

この場合、変な投資顧問と契約をすると利益が出ないばかりか損失が発生するのは想像に難くないと思います。

投資は自己責任である以上、一任契約を結ぶ際は契約を結ぶことによって大きな損失リスクを背負うことになる点はきちんと押さえておきたいですね。

クーリングオフの対象外

投資一任契約を結ぶ際に気を配りたい2つ目のポイントは、投資一任契約はクーリングオフの対象にならないことです。

この話を聞くと「え?」と思うかも知れませんが、法律で定められたクーリングオフの対象になる契約の中に投資一任契約はありません。

つまり、変な投資顧問と一度一任契約を結んでしまうと契約期間が満了するまで自動的に契約を継続することになります。

無免許業者と関わる恐れがある

日本国内に投資一任契約を結ぼうとする投資顧問は1,000社は少なくともありますが、その半分は「投資顧問業」の免許を持たない無免許業者です。

こういった会社に投資資金を預けてしまうと、資金を減らされるくらいならまだましで、最悪の場合、運用資金を持ち逃げされる可能性もあります。

絶対にこんな目に遭うことは避けたいと思いますが、毎年少なくない個人が違法業者による持ち逃げ被害に遭っていることを考えると、あなたも被害に遭うリスクがあることは理解しておく必要があります。

投資一任会社の選び方

ここまで投資一任契約の特徴や契約時の注意点について触れてきた半面、質の高い一任契約を提供する投資顧問会社の選び方については触れてきませんでした。

そこでこのページの最後に「投資顧問会社を選ぶ際の3つのポイント」をまとめてみました。

  • 登録免許を取得している
  • 実績がある
  • 予算に合う

この3つのポイントの特徴については上から順番にそれぞれご紹介します。

まず最初の登録免許というのは、「投資運用業者(詳細はこちら」としての営業資格の保有を指します。これがない投資顧問は本来投資一任契約を提供できないので、登録免許がないことが分かれば関わらないのが望ましいです。

そして2つ目はきちんとした実績があるかどうか。実は投資顧問の実績は各社異なる以上、公式サイト等で過去の成績を事前に確認することをおすすめします。

最後の「予算に合う」というのはあなたが投資のために用意した投資資金で利用ができるどうかを意味します。

当たり前かもしれませんが、各投資顧問で投資一任契約における最低資金が異なる以上、あなたの予算にあう会社もあれば、合わない会社も出てくるはずです。当然、あなたの予算に合わない投資顧問はあなたにっては敷居の高い投資顧問になります。

この点を考えるとあなたが用意できる資金で契約ができる会社の中できちんと営業許可を得ている会社を見つけることは非常に重要になります。